北欧神話には多くの狼が登場します。
狼の皮をまとった戦士ウールヴヘジ(úlfheðinn)。
太陽を追う狼スコル(Sköll)と月を追う狼ハティ(Sköll)、
この一族中で最強の狼が「月の犬」マーナガルム(Mánagarmr)。
北欧神話最強の魔獣、巨大な灰色の狼フェンリル(Fenrir) 。
糸操りのウールヴヘジが、6月20日(日)の「北欧の音楽ピクニック」に登場します。
コロナ禍での開催2年目となる「北欧の音楽ピクニック」は特別な想いがあり、
自然界と人間の境界線について考えることが多くありました。
紀元前、太古より語り継がれた北欧神話に改めて触れ、ファンタジーの中にも確かな光が見えると感じています。
プラハ在住の人形劇舞台美術家・人形作家として活躍されている林由未さんに「ウールヴヘジ」の制作をお願いしました。
街にいる少年が、森に帰ると狼に戻るイメージ。アニメ「おおかみこどもの雨と雪」にも影響を受けているかもしれません。
私の想いやイメージをしっかり聞いてくださり、最初のラフ案4月8日から5月20日の完成まで、何十回もの制作過程を届けてくださり誕生しました。

※Photo&Move : Petr Mráz
2014年「グッと!地球便」という番組で 林由未さんが作られる人形に魅せられてしまいました。木の持つ質感や暖かみ、見る角度や光によって全く違う表情になり、人や動物の身体の曲線のしなやかさは、今にも動き出しそう。林由未さんといつかご一緒したいと願い、2016年に国際姉妹都市祭 「京都でプラハ気分」で初実現。
その後、日本でも数々のテレビや誌などに取り上げられ、阪急うめだ本店のコンコース ウィンドーで2年連続12月に「くるみわり人形」を制作、横浜クウィーンズの点灯式など 手の届かない売れっ子になってしまいました。
そんな林由未さんが 「北欧の音楽ピクニック」を応援してくださり、忙しい中 全力で「ウールヴヘジ」を手掛けてくださいました。
林由未 Yumi Hayashi
HP https://www.yumi-hayashi.com/
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Instagram https://www.instagram.com/yumicher/?hl=ja

人形劇舞台美術家・人形作家として活動、プラハ在住。
1979年横浜生まれ
2002年 東京造形大学視覚伝達専攻科を卒業
2004年 東京藝術大学大学院デザイン科修了
2007年 チェコ国立芸術アカデミー人形劇学部
舞台美術科大学院に入学、ペトル・マターセク教授に師事
2008年 ポーラ美術振興財団在外研修助成
2010年 同大学院を修了。その際「独自の視点による中央ヨーロッパと日本文化双方の総合的な融合・発展に基づく人形劇の創造・発展への功績」として学長賞を受賞
2012年 文化庁の芸術家在外研修員として
DRAK劇場(チェコ)をはじめとする演劇現場にて研修
2014年 おもちゃ・人形ブランド「Petao-Design」を設立