素朴な疑問、よく訪ねられます。
唯一、三重県伊勢市の二見興玉神社で夏至の朝日を拝する夏至祭が開催されています。
その他、あじさいを逆さにかざったり、関西だけタコ(半夏生)を食べるなどなど。
日本の夏至は、冬至と比べても影が薄いのが現実です。
三重県津市美杉町で築150年の古民家と田んぼを持つ演奏家 Chojiさんに インタビューさせて頂きました。Chojiさんが 実際農作業にかかわる中での経験、民俗関係の書籍からの考察ですが、とても納得しました。

梅雨時で日の長さをあまり感じないのもあるでしょう。
田植えで忙しく気にしてられないというところ。
日本は、自然と関わる営み(しごと)があり、行事もそのスケジュールに呼応してあるもの。
例えば、田んぼを始める前に「春祭り」があって、田植えが終わると「野上がり」、
草取りを終えて「お盆」、秋の実りをもって「収穫祭」というように。海や山においても同じと思います。
夏至の頃は昔でいうとちょうど田植え真っ最中。
7月1日がこのあたりは「ノアガリヒマチ」。
加えて、日本の祭り行事は、太陽ではなく月(月齢)と関係して行われてきたこと。
また、ハレをシンボリックに祝う西欧に比べ、冬至にかぼちゃを食べる、節分に豆をまくなど、厄や邪気を払うという
意味合いの行事が多いこともあるかと。
風土が変われば行事も変わるものですね。夏至祭の代わりにノアガリ、サナブリなのかな。
なるほど...!
日本人の古来からの生活風習、自然観を考える機会になりました。
そういう意味でも 北欧の民俗風習を分けてもらうのは、とても楽しいことだと思います。